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とあるブログの公開停止に思うこと [日記・雑感]

Classic 8-bit/16-bit Topics (現在閲覧不能)

hallyさんのClassic 8-bit/16-bit Topicsにアクセスできなくなっている。
昨日の時点で、googleに7月14日付けのキャッシュが残っているのは確認した。ほんの数日前に公開を停止されたようだ。
06年2月を最後に更新が途絶えていた上に、現在はEGG MUSICでの活動に注力されているとのこと。blogには手を回す余裕が無いため、やむなくこのような措置をとられたのだろう。

んで、ここから先は僕の邪推であると断った上で、書かせてもらう。
今回の公開停止の最大の原因は、hallyさんが04年に書かれた“「アタリショック」の嘘と誤解”にあるのではないかと思う。

「アタリショック」の嘘と誤解 (from wayback machine)

もっぱら「粗製濫造」と「過剰供給」の4文字のみでしか語られてこなかった旧来のアタリショック観に対して、様々な知見を元に異議申し立てを行ったこのエントリーは、今考えても非常に画期的な内容であった。
つうか、マジで目からウロコ。
コレコビジョンの撤退やコモドール64の低価格攻勢と、家庭用ゲーム市場の崩壊を結びつける発想は僕には無かった。もう、自分の不勉強さを思い知らされたと言っていい。

そんなわけで04年5月以降、インターネット上で「アタリショック」について語る際には、事実上このhallyさんのエントリを知っていることが前提となった(と僕は思う)。

余談だが、Wikipediaのアタリショックの項は、hallyさんのエントリーと旧来のアタリショック観が混在した、かなりいびつな内容になっているように思える。
例えば、「アタリ社は(VCSの)プログラム仕様を広く公開した」との記述があるが、そのような事実は存在しない。
VCSの初期参入メーカーであるアクティビジョンやイマジックは、アタリを退職したプログラマによって設立された。当然のことながら、彼らはVCSの仕様に精通していたのだ。
「VCSの技術情報は元アタリ社員たちより流出した」というのが実情であろう。

ええと、話がそれた。

しかし、そんな“「アタリショック」の嘘と誤解”に対して、最近になって極めて重要な指摘がなされた。
任天堂雑学Blogさんの、次のエントリーだ。
"「アタリショック」の嘘と誤解"の嘘と誤解

83年から86年の期間、我が国の経済紙でもリアルタイムに北米での家庭用ゲーム市場の崩壊が伝えられていたとのことだ。
これが本当なら、“我が国で「アタリショック」という言葉が登場する以前に、「ファミコンが上陸するまで北米市場が壊滅状態にあった」という認識が定着していなかった”とするhallyさんの主張は完全な誤りとなる。
エントリー後半の論旨に影響を及ぼす、かなりcriticalな事実であると言えよう。

そんなわけで、今回hallyさんがClassic 8-bit/16-bit Topicsを公開停止にされた理由は、多忙のために“「アタリショック」の嘘と誤解”をフォローできないことに加えて、誤った情報を広めるのは本意ではないと考えられたからなのだろう。(間違っていたらすみません)
(07/7/24) hallyさんご本人(!)よりコメントを頂きました。訂正いたします。

んで、以上は長い長い前置き。ここからが本題である。

そもそも僕は、hallyさん(と任天堂雑学Blogさん)が問題にされている“我が国でのアタリショック観の変遷”については、ほとんど興味がないのだ。
いや、探求に値するテーマであることは間違いないのだろうけど、僕にとって重要なのはそこではない。

「アタリショックは粗製濫造が原因」とする一面的な認識が今もなお、現在進行形で流布している状況をどうすべきか? ――― 僕の「アタリショック」に関する問題意識は、この一点に尽きる。

うん、当時のアタリやアクティビジョン作品を好きだからという、個人的な動機が含まれていることは否定しません(笑)。
けれども、我が国でVCSが、ひいては「アタリ」というかつて市場に君臨したゲーム会社が、その偉大な歴史に比してあまりに低い評価に甘んじているのは紛れもない事実だ。
理由は言うまでもない、長年に渡って信じられてきた「アタリショック観」が澱となってこびりついてしまっているからである。

そんな現状において、知識と論拠を元に「アタリショック観」の再考を促したhallyさんのエントリーは、公開より3年が過ぎた今でも尚“最高の叩き台”として、その価値を失っていないと僕は信じるのだ。

いつの日かClassic 8-bit/16-bit Topicsを再開されることを、心より願っています。


…ところで、つい最近にも「アタリショックはインターフェースの悪さが原因」などと書いてる人を見かけた。
たぶん、FIFTH EDITIONさんの説明を信じちゃってるんだろうな。「FC、SFCの欧米作品はクソゲー率が高い」に至っては意味不明だし。
このような事実無根の珍説は、(言い方は悪いが)今のうちに潰しておくべきかしらん?


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コメント 2

hally

ご無沙汰しております。

> そんなわけで、今回hallyさんがClassic 8-bit/16-bit Topicsを公開停止にされた理由は、多忙のために“「アタリショック」の嘘と誤解”をフォローできないことに加えて、誤った情報を広めるのは本意ではないと考えられたからなのだろう。(間違っていたらすみません)

そう解釈されるのも無理からぬところですが、本意ではありません。
Classic 8-bit/16-bit Topicsを停止した理由はまったく別の(ややプライベートな)ところにありまして、任天堂雑学Blogさんのご指摘に対してはいずれ回答を示すつもりでおります。

「認識が定着していた」のであれば、アタリショックというワードが定着して以降、なぜコレコやマテルを含む「市場全体」という物の見方が消え去ってしまったのでしょうか? そのあたりを説明できないまま「認識が定着していた」と断ずることもまた危険だと考えています。現在は資料にあたることもできない身なので、取り急ぎこれにて。
by hally (2007-07-23 21:09) 

loderun

ええと、まさかhallyさんご本人に読んでもらえるとは思っていなかったため、かなり慌てています(笑)
公開停止の理由については大変失礼しました。

あとご指摘の通り、80年代にリアルタイムで市場崩壊が報じられていたのなら、なおさら90年前後に「一面的なアタリショック観」が発生するのは不自然ですね。

いずれにしても、上に書いたように僕自身は史学的な興味よりも、「アタリなめんな!」という不純な動機(?)からこの問題を追っています。
まだまだ先輩諸氏には及びませんが、このblogを通して「嘘と誤解」を解きほぐしていくことができればと思っています。
by loderun (2007-07-24 13:12) 

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